第33章 流るるままに$(時透、煉獄、宇髄裏夢)
「う……私の血鬼術は回復に特化してまして。毒は治療できませんが、傷や怪我を治すことが出来るんです。それが即死に繋がりかねない負傷でも、二十四時間以内に私を抱けば治すことが出来ます」
「あぁ、それでさっき炭治郎の妹に毒焼かれたんだ。で?抱くってこう?」
ぎゅっと抱きしめられる。
「えっと…」
まただよ、可愛い勘違い。
「なぁ、もう見せた方が早くねぇか?」
「え?」
手をわきわきと動かす宇髄。
「うむ!何事も実践あるのみだな!」
止めてくれる人材は居ないのですか!?
「杏寿郎様まで…!」
「?……見せる?」
「ってか、煉獄。お前傷の程度どうなんだよ?時透は毒消しても満身創痍っぽいけどよー」
「あぁ、先ほど憎伯天とやらにやられてな」
腹の傷を見せる煉獄。
「うわ、傷えげつなっ!!ってか見せんじゃねぇ!!」
「見せた方が納得するだろう!!」
「杏寿郎様、あまり大声を出し過ぎれば出血が…!!」