第30章 半天狗の最後
まだ陽が昇りきってないのに…
宇髄さんだけに任せて良いのか?
でも禰󠄀豆子が!
ガサガサ。
「炭治郎君!!」
「白藤さん!」
「禰󠄀豆子さんは私が!鬼を…!」
白藤が着ていた煉獄の羽織を二人で被る。
でも、刀が…
ヒュン、ヒュン、ヒュン、ドスっ。
「炭治郎、それを使って」
「返せっ!!まだ研ぎ終わってないんだっ!!」
刀。
「宇髄さん。その人達を守って下さい!」
炭治郎が最後の力を振り絞り、半天狗の元へ駆ける。
見つけた、心臓の中にいる本体。
それを目掛けて刀を振る。
「ヒノカミ神楽・円舞一閃」
ドン。
「今度こそ、お終いだ。卑怯者。命をもって罪を償え!!」