第30章 半天狗の最後
『貴様は上弦だ。心配ない。普段の実力を出せば柱などとるに足らない。いいか、その場にいる鬼殺の剣士を全て屠れ』
「御心のままに」
生き恥を晒すわけにはいかぬ。
ドドン。
憎伯天が自身の鼓を打ち鳴らす。
「血鬼術・無間業樹」
先程まで五体の竜で応戦していた憎伯天だったが、鬼舞辻の命を受け、広範囲の攻撃を繰り出す。
「煉獄さん!」
「炎の呼吸奥義・玖ノ型 煉獄」
ドゴォンッ!
$$$
グワッ
「っ…!!」
白藤の目の前に竜の首が迫る。
避けきれない!!
「よっと…」
宇髄に抱えられ、その場から離れる。
「大丈夫か?」
「宇髄様、ありがとうございます」