第30章 半天狗の最後
攻撃が…
その時、炭治郎の目の前にある人物が現れた。
「すまない、藤姫殿。降りてくれるか?」
「はい。杏寿郎様、お気をつけて」
「煉、獄さん?」
「待たせたな、竈門少年。あとは任せろ。炎の呼吸・壱ノ型 不知火」
ピシッ、バキバキバキ。
ゴオゴオと炎が燃え上がり、さしもの木の竜たちも動きが鈍くなったように感じられる。
「煉獄さん、気を付けて下さい!!その鬼は…」
「炭治郎君。杏寿郎様なら大丈夫ですよ。まずは治療をしましょう」
白藤がニコリと笑えば、はいと炭治郎が答えた。
「血鬼術・不治露」
ちゅっと炭治郎に口付けると、真っ赤になって離れようとするので、少々手荒いが隊服の襟を掴んで無理やり口付けを続行し、炭治郎に白藤の唾液を流し込む。