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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第30章 濃密な一時を$(冨岡裏夢)


「えっと…冨岡さんは何故こちらに?」



見たところ、目立った傷は見当たらないので、治療目的でここに来たわけではないようだ。



「胡蝶に…」

「胡蝶様?」

「胡蝶に藤の花の屋敷に行けと言われた」

「………」



それは……仕組まれたという、ことだろうか?



「白藤…」

「はい!」



急に呼ばれて声が上擦ってしまった。



「お前、どこか悪いのか?顔が赤い…」



顔が近っ!!
え、急っ!!



なんでこんなに過剰に鼓動が高鳴るのか。

どうして彼でないとその状態にならないのか。


長い間忘れていた淡い思い。


痛くて苦しくて、でもとても愛おしくて……



ぴとっと額に冨岡の手が当てられる。


「熱は……?」


「ぴっ…!!」

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