第29章 痣の出現
こいつにも!
鬼の紋様に似た痣。
無惨様から頂いた情報では耳飾りの小僧にも同じような痣が出るという。
ペリペリ。
「舐めるなよ、小童共。この玉壺様の素晴らしさを思い知らせてやる。とっておきだ。貴様らに私の真の姿を見せてやろう」
ズルズル。
「別に舐めてる訳じゃないけど」
「うむ!真の姿とやらにも興味がない!!」
「なに!?言わせておけば……良いだろう。私が本気を出したらどうなるか体で思いしれ!!黙って見ていろ!!」
ミキミキ、キラキラ。
脱皮?
「どうだ、この透き通るような鱗は。金剛石よりも尚硬く強い。私が壺の中で練り上げた、この完全なる美しき姿に平伏すがいい」
顔は先程と同じで、体は半魚人のようにびっしりとした鱗に覆われている。