第29章 痣の出現
爆血刀の効力も途切れた!!
銃を構え、玄弥が叫ぶ。
「炭治郎避けろ!!」
だめだ!!
判断を誤った!!
この位置じゃ俺にも当たるから玄弥も銃を撃てない!!
ドン。
まずい。
攻撃がくる…!!
バキャ。
近くに生えていた木々が音を立てて龍を模した姿に形を変え、炭治郎に迫っていく。
身動きできない炭治郎を禰󠄀豆子が抱え、寸でのところで攻撃を掻い潜り、飛ぶ。
「禰󠄀豆子!!」
ドサッ。
着地に失敗し、双方ともに地面に投げ出される。
「痛たた…禰󠄀豆子、大丈夫か!?」
「弱き者をいたぶる鬼畜。不快不愉快、極まれり。極悪人共めが」
半天狗の本体を守るようにして現れた新たな鬼の出現に、その場にいた誰しもが動きを止める。