第29章 痣の出現
「いいえ、私はこれくらいしかできませんから。私にも戦う手段があれば…すみません、里の事お願いします」
「……たらればを議論しても意味はないけど、僕は貴方が役立たずだとは思ってません」
「……ありがとうございます、時透様…」
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「ぎゃあああ!!」
炭治郎の刀が半天狗の頸にかかる。
なんて声だ。耳が…!!
でも、いける…!?
頸を斬れ…
ゾワッ。
瞬間、背後の気配に悪寒が走る。
何だ!?
後ろに何かいる!!
喜怒哀楽のどの鬼とも違う匂いだ。
何が来た!?
どうする!?
とにかく頸を斬る!!
斬ってしまえばきっと…!!
ギシッ。
硬い!!
これ以上斬れない!!