第27章 目覚め
「テメェは潰しとかなきゃなァ」
宇髄が可楽の腕を斬り落とし、すかさず胴体を両断する。
ぬかった!!
だが、儂の再生速度の方がこの人間たちより上のはず。
炭治郎が体勢を立て直し、積怒に向き直る。
同時に積怒の腕が再生し、錫杖を構える。
積怒の錫杖が炭治郎を通り越して、玄弥に向かって飛んでいく。
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水獄鉢に囚われた時透は、内側から壁を破ろうと、無理な体勢から刀を繰り出したが、弾力のある壁に阻まれる。
ぐに。
駄目だ、斬れない。
肺に残っている空気でまだ一撃出せるはず。
「霞の呼吸・壱ノ型 垂天遠霞」
ぐにぃぃぃ。
駄目だ。この水の壁は伸びるばかりで破れない。