第23章 80,000PV御礼 甘く蕩けるような愛が欲しい$
「ごめんなさい…」
「謝るな…」
「さっきのことは忘れて下さい…」
白藤が目を伏せる。
「なっ……」
「私は慰み者です。特定の方に好意を寄せるなど、あってはならないのです…」
「お前は…人の気持ちも知らないで…」
「迷惑でしたよね。すみません」
「違うっ!!俺は…」
「はい、これ受け取って下さい。ギヤマンには釣り合いませんけど、髪紐を結ってみました。水柱様のお色に合わせて…」
羽織の色を組み合わせて結われたそれはとても馴染み深いもので。
それと同時に。
大切なモンは手離すなよ?
脳裏を過る朋友の言葉に。
「行くな…行かないでくれ…」
「……期待させないで下さい。私は…」
「好きだ。俺も…」
いつもの能面面とは少し違う。