第22章 藤の花の屋敷の非日常$(不死川裏夢)
私は藤の花の屋敷にて下働きをしております幸(さち)と言います。
今日は私がいつも目にしているこの屋敷の非日常を聞いて欲しいのです。
切実に。
何でかって?
近場の藤の花屋敷から嫁いだ子が居るからよ!
私だってお年頃なのよ?
え、聞いてない?
あぁ、この屋敷の非日常でしたね。
誰も私には興味がないと。
失礼しました!
これからお話しします。
「おィ、白藤居るかァ?」
「不死川様、ご無沙汰しておりま…」
「聞かれた事にだけ答えろォ」
「ヒッ、白藤様はこちらにおいでではありません」
不死川様は圧が色々と凄くて、苦手です……
「ちッ、じゃあ呼べ」
「呼べってまだ日中…」
「あァ?」
「ヒッ、承知いたしましたァ!!」
「分かりゃァ、良いんだよ」
怖いぃ……