第21章 芸術作品$
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「何を喰らっているのだ、哀絶。腹立たしい」
「積怒。お主こそ、相手は柱一人ぞ。いつまで遊んでおるのだ?」
コイツら、遊んでやがる。
ダン、ダン。
玄弥の撃った弾が哀絶の頸に命中する。
「即死できぬというのは哀しいのう。だがもうこれで死ねる…ん?」
何故死なぬ。
先に腹に致命傷を負わせた筈じゃ。
「…舎衛国、祇樹給孤独園、与大比丘衆…」
「…何だ?阿弥陀経か?何とまぁ信心深いことじゃ」
「まだ生きているだろうが。頭をカチ割れ哀絶!!」
不味い!!
「おい、不死川弟!逃げろ!!」
「わかっているからいちいち怒鳴るな、哀しくなる」
ヒュン。
哀絶の斬擊を掻い潜り、玄弥が背後に回る。
腹の傷が塞がっている。
「死ぬまで何度でも頸を斬ってやるぜ!!虫ケラ共!!」