第19章 馳(は)せる
「竈門、あと不死川弟。こいつは俺の四人目の妻になる予定だか…」
どすっ。
宇髄の溝尾を肘で抉る。
「何を仰ってるんです?」
「おー、おー、冷てぇな。言っとくが俺は冗談のつもりじゃねぇからな?」
「……本気ですか?」
心底驚いた様子の白藤。
その時。
ガギィン。
けたたましい音が響く。
「わぁ、何だ!?」
「まさか、さっきの人がもう…」
「あ、子鉄君」
「そのお面、里の…」
子鉄と呼ばれた少年と目が合った。
「あ///」
身に覚えは無いが、どうやら顔見知りのようだ。
「?」
炭治郎に話しかけられて、少年が視線を外してしまったので、話しかけられずじまいとなってしまった。
「そう言えば、結局鍵って何の鍵だったの?」
「絡繰人形です」