第19章 戦闘開始
宇髄が相手をしていたはずの可楽が二人の行方を阻む。
「特にそっちの娘。気に入った。喰らってやろう」
目を付けられたのは、白藤。
「白藤、離れろ!!」
宇髄の制止を聞かず、白藤が哀絶に向かい、手を伸ばす。
絶対死なせない。
「げほっ…」
「なかなかに再生速度が速いな。おもしろい」
ガッと白藤の両腕を絡めとると、剥き出しになった白い肌に可楽が牙を立てる。
がりっ。
「白藤ー!!」
噛まれた肩口から血が吹き出す。
「つぅ…!!」
が、喰らった可楽がすぐに口を離す。
「うっ、げええっ!!何だコイツ。藤の毒にやられてやがる!!」