第17章 馳(は)せる
森の中へ走っていく子鉄少年を炭治郎が追いかける。
森の中ほどで子鉄を見つけた時には人形は見るも無惨な姿になっていた。
「………」
ゴロゴロ。
ザアアア。
急に振りだした雨に少年は一人決意する。
「子鉄君。確認しよう。まだ動くかどうか」
炭治郎と二人ネジを回す。
「……動かない…やっぱりもう……」
ギュルル、ギッ、ジャキン。
「やった!!動いたね、子鉄君!!良かった…」
「……そうですね。炭治郎さん、これで修行して、あの澄ました顔の糞ガキよりも絶対に強くなってくださいね……!!全力で協力しますので…!!」
え、今からかな?
こうして、炭治郎の地獄の特訓が幕を開けたのだった。