第77章 華ぞ咲く$
「顔の傷は、別に自分じゃ何とも思わねぇけどよ、見せられた側の方が気持ち悪いもんだろ」
「…………鋼鐵塚さんは意外と良心的ですね」
「何だ、急に?」
「程度にもよりますけど、一度診せて下さい。跡が残らないように出来るかもしれませんし」
促され、渋々お面を取る鋼鐵塚。
「………瞼の上の傷が深かったからな、人相が悪く見えるだろ?」
「…………/////」
「おい、何とか言えよ。やっぱり気持ち悪いのか?」
「いえ、そんなことは……」
お面を取った鋼鐵塚が思っていた以上に二枚目だったのが、衝撃的で声が出せなかったとは言えず……
「縫い目が少し雑ですね。後で消毒しましょう」
「消毒ぅ?今更そんなに変わんねぇだろ……」
「面倒かもしれませんが、傷口が歪んだまま塞がる前に、ちゃんと処理するべきです」
「ちぇっ、口うるせぇなぁ……」