第77章 華ぞ咲く$
俺は里の襲撃の時に顔を斬りつけられている。
「俺の素顔を見たやつは数日中に病にかかる呪いがかけられているんだ……それでも見るか?」
「えっ!!」
思わぬ返答に一同が目を剥く。
「これが、俺の……素顔だ!」
「きゃー!!て、もう一枚のお面じゃないですか!!鋼鐵塚さんの意地悪!!」
すみ、きよ、なほの三人がポカポカと鋼鐵塚を叩く。
「はっはっはー」と高笑いしながら追いかけ回していると、でこっぱち娘に本気で怒られたので大人しくすることにした。
胡蝶に奥で話しましょうかと案内され、客間で茶を啜りながら、みたらし団子を頬張っていると……
「顔の傷の程度はどのくらいですか?」
と尋ねられた。
「炭治郎の奴にでも聞いたのか?」
お節介めと眉根を上げた頃合に、胡蝶が言った。
「刀鍛冶の里には柱も二人同席していたので」
鋼鐵塚もそれで合点がいった。