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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第77章 契りて繋がる縁たち$(冨岡裏)


鬼の始祖、鬼舞辻無惨を倒し、怨霊となって彼を操っていた陰陽師蘆屋道満を倒した鬼殺隊。


胡蝶と珠世の共同研究で作られた薬を打ち込まれ、白藤の体も徐々に人に戻りつつあるとの事だ。


鬼舞辻にとって致命傷となった薬を白藤にも打ち込むとは……


『薬は時として毒にも薬にも成りうる』という言葉が頭を過ぎる。


本当に、その通りだ。


今は、あの二人に感謝しかない。


「白藤?」


離の部屋に戻ると、白藤が真っ白な梟を撫でていた。


「紫は出かけている様なので、この子に久しぶりに声をかけたんです。ね、魅影(みかげ)」

「クルル……」

「梟か?……白いのは珍しいな」

「ええ。藤の屋敷から私に司令を届けてくれるのは鴉だけじゃ無いんですよ。この子は二代目です」

「耀哉様……いえ、御館様があまね様とご婚約の折に怪我をしていた梟を助けて。その後、カナエ様が殺された際に私に知らせようと飛んだ所を鬼に。本来ならそれで後続をとはならないはずだったのですが……」


くるりと振り向いた白藤は冨岡に魅影を触れさせる。


「戻ってきたんです。同じ子だって、私には分かるんです。でも、もしかしたらこの子も鬼になっているかもしれなくて……それから、ずっと外に出してやれなかったんです……」

「暖かい。鬼では無いだろう……同じかどうかは分からないが、こいつはきっと白藤の元に帰って来たかったんだろう……」


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