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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 君と二人で永遠(とわ)に眠るる


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それから、もうずーっと後になって。


俺はもうシワシワの老人になっている。



「くいな達には、不義理な男だと思われるだろうな……」



俺の命はもう、長くないだろう。


最後は家族に看取ってもらうのが普通だということも知っている。


けれども、最後ならばせめてもう一度だけ、彼女に会いたい。


冨岡の心のどこかにはずっと白藤が居て、いざ最後という時になって思い出した。


いや、後ろ髪を引かれた気がしたんだ。


まだ髪の長かった当時の自分に。


これで、本当に良いのかと。



「………っ、白藤……起きてくれ……」



本当はとうの昔に死んでしまっているのではないかと思うくらい、彼女の瞼は固く閉じられていて……


あぁ、やはり彼女に声は届かない……


「……好きだ……ずっと……」



彼女の頬に冨岡の涙が伝う。




藤の文様が消えなかったのは、きっと彼女が術をかけ続けていたからだ。



「もう、充分に長生きした。だからもう、大丈夫だ……」






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