第16章 秘湯を求めて$
「そうですね」
パサ。
白藤の頭に手拭いが被される。
「宇髄様?」
「お前も髪濡れてんじゃねぇか。拭いてやるよ」
「あー、宇髄さん。私がやりたかったのに!」
「お前もまだ濡れてんじゃねぇか」
「宇髄様、慣れてますね」
「そりゃ、嫁三人居るからな」
「そうでしたね」
「うむ!湯上がり美人とはこのことだな!」
「やだ、もう煉獄さんったらぁ!」
甘露寺にバシッと背中を叩かれている。
「まあ、温泉もだが。今回は刀の手入れだな」
「あ、煉獄さん聞いてください。私たち二人で温泉入ってたら誰かに覗かれたんですよ!酷くないですか?」
「何?」
「何だとぉ?」