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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 乞い願う、光を求めて


「貴方まで!こちら側に、堕ちてはいけません!!」

「……白藤?」



何とか手が届いた冨岡を掻き抱いて、白藤は乞う。



「お願い……鬼にならないで……」



貴方は、人のままでいて……



「そんな馬鹿げた妄執の戯言(たわごと)を聞いてはいけませんよ……」

「何故?」



何故、甘言に惑わされていると分かる……?


冨岡の戸惑う視線を受けながら、白藤は続ける。



「貴方には……月の下ではなく、陽の下を歩いて欲しい」

「俺は……お前とならば……!!」

「嬉しい……でも駄目。だって……この城から出たら……」



外は恐らく夜が明けている。


私は炭治郎君達のように陽光に耐性が無い。


私は灼けて、灰になるだろう。



あぁ、ほら。

無限城の向こう側から、光が差し込んでくる。



私に残された時間は、もう後僅かだ。


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