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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 乞い願う、光を求めて


宇髄が指差す方向に冨岡を見つける。


目をこらせば、確かに冨岡が脱力しているようにも見える。



「義勇さん!」



こんな別れ方は絶対に嫌です!!



「義勇さん!!」



何も、聞こえない。

いや、聞きたくないんだ。




俺は白藤の大切な人ばかり殺し続けて、彼女を傷つけてばかりいる……



上弦の壱、黒死牟はかつての想い人。

鬼の始祖、鬼舞辻無惨は彼女が付き従っていた屋敷の主人。



二人とも、俺が殺めた。



こんな俺が、白藤を幸せにする事など出来るのだろうか……



虚ろな瞳で虚空を見つめる。



『何を、望む?』



問いが聞こえる。



『何が、欲しい?』



何も要らない……ただ、虚しい……



悲しみで胸が押し潰れそうになる。


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