第75章 祝福の白は青と交わる$(冨岡裏)
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蝶屋敷の騒動もひと段落した頃、昏睡していた白藤がようやく目を覚ましたと藤の屋敷から便りが届いた。
「白藤さん、無事で良かったです」
一目散にお見舞いに現れたのは炭治郎だった。
「俺、心配で……」
「炭治郎君、ありがとう……」
まだ横になったままだが、笑顔を見せる白藤に安堵する。
「白藤、食事はできそうか?」
冨岡が粥を持ってきたので二人の注意が冨岡に向く。
「義勇さん、ありがとうございます」
「義勇さん、お粥なら俺が……」
「いや、いい。俺がしたいからやるんだ……」
食事のために白藤を起き上がらせ、彼女の横に座ると冨岡は粥を彼女の口元へ近づける。
「はむ。……美味しいです」
「そうか」