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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第76章 違えし縁


「ならば私は『橘』と名乗ろう」



酔狂とも呼べるやり取りだが、この当時、名前は一番身近な呪であった。


名前が分かれば、陰陽師に頼んで、相手を呪い殺すことも出来た時代である。


名を知られたくない場合は偽名を名乗る。


それが自衛に繋がっていたのである。



「それでは、橘の君。貴方様の専属の薬師になっても宜しいでしょうか?」

「なるほど、それが本題か……良いだろう。いずれ薬師は探そうと思っていとところだ」



しかし、『不老不死』に『不変』か。


死に際に立っている私には縁遠い言葉であるが、口にした言の葉は力を得ると言う。


ならば『橘』は私の理想とするものだ。


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