第73章 乞い願う、光を求めて
一方、伊黒と甘露寺は引き続き琵琶の鬼を追跡していた。
走り回り息が荒くなる二人の元に小生意気な少年、愈史郎が現れる。
見ず知らずの少年に従う気などない二人は少年の言葉に聞く耳を持たなかったのだが、少年が指摘した監視する目玉との戦闘で彼の言葉が真実だと気づく。
決め手に欠ける戦力差に伊黒が頭を抱えていると、どこからともなく宇髄が現れ、加勢してくれ、平隊士達の士気も向上した。
宇髄による爆撃でも仕留め損なった目玉たちは散り散りに逃げていった。
最後の一軍は、上弦の壱との死闘を終えた冨岡、白藤、不死川、悲鳴嶼、時透、玄弥の六人は鬼の気配を探りながら通路を進む。
すると、数人の隊士達の話し声が聞こえてきた。
どうやら彼等が先に無惨を見つけたようだ。
柱が揃っている今が奇襲をかける好機なのだが、彼等が勘づかれれば、餌にされるかもしれない。