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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第76章 違えし縁


庶民に近い様相であばら家を後にした舞山が、左京へ向かうために朱雀大路の近くへと差し掛かった頃だ。


一人の男に会った。


背中に籠には野草であろうか、変わった形の葉やら花やら。


行商人だろうか。


男は舞山に気付くと動きを止めた。


「見ない顔ですね」


やはり商人なのだろうか?


顔を見て判断できる程度にはこの地区に詳しいのかもしれない。


「知り合いに会いに来ただけだ。すぐに戻る……」


舞山がそのまま男の横を通り過ぎようとした。

「貴方、顔色が……」

確かに、昨夜の宴の後からは食事を摂っていないし、睡眠もろくに取れていない。


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