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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 乞い願う、光を求めて


時折、辛そうに息を継ぐ白藤。


無理もない、もう二日ほど熱が出たまま、下がらないのだから。


「道摩法師。彼女を治せますか?」


「どの程度の回復を望まれますか?」


その問いの意味を探ろうとする舞山に道満は再び同じ問いをする。


「奇跡のように、全回復をして欲しいですか?それとも、貴方無しでは生きていけない身体にしてしまいますか?」


何を言っているのだ、この男は……


それは全て治して欲しいに決まっている。


けれども、白藤を閉じ込めておきたいとも思う。


誰にも触れられたくないと思う気持ちが無いとは言いきれない。


私は……



「どうなさいますか?産屋敷殿」



まるで妖から甘言を聞かされている様な妙な感覚に陥る。


足元がふわふわとして、まるで熱に浮かされているかのようだ。



「……助けてやって欲しい……」


「ええ、お望みとあらば」


道満は細い目を、より一層細めて笑う。


「………」


「白藤…目が覚めたか…?」


「お兄、様……?すみ、ません……」


「大丈夫だ。気に病むな……もう少しお休み」


「はい……」


再び眠りに落ちた白藤は道満のお陰か血の気を取り戻している。


一先ずは安心だ。


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