第76章 違えし縁
「竈門少年。心強い援軍だ!!勝ちに行くぞ!!」
「はい!!」
煉獄の活に炭治郎も自らを奮い立たせる。
「虫けらどもが……」
無惨が身体を再生させようとした。
その時。
「吸収しましたね、無惨。私の細胞と薬を」
「珠世。貴様……何をした……」
不自然に跳ねる鼓動に無惨が違和感を覚える。
「私と鬼殺隊が手を組み、作り上げた薬をお前は今吸収した。その内効果が出始める……」
「姑息な……」
「姑息?いつも隠れてばかりの臆病者に言われる義理はありませんね」
「私が臆病者だと?」
無惨の額に青筋が浮く。
「調子に乗るなよ。弱者が……」
「弱者には弱者の戦い方がある。お前がそれを知らないだけだ……」
「世迷い言を……貴様の家族を。喜んで食い荒らした女鬼とは思えん発言だな」
「確かに、私も化け物だ。だが、私はお前程、堕ちてはいない!!」