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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 乞い願う、光を求めて


そうか、私は……


化け物に見えるんだ……




雨が降り始めた。


屋敷に戻る足取りも重くなっていく。


傘など持っていないため、着物も濡れて重くなって行く。




ああ……


このまま消えてしまいたい……




白藤は屋敷の裏口から入って真っ直ぐ浴室に向けて歩き出した。


どうか、お兄様が帰宅する前でありますように……





その様子を影から見つめる者がいた。


白藤を襲った修験者である。


あの娘は、じきに闇に堕ちる。



身体は申し分なかった。


あの娘が鬼に落ちきれなかった時は、自分の玩具にしようと考えを巡らせながら、笠を外し、何食わぬ顔で彼は舞山の屋敷に現れた。


「先日の女房様の体調は如何ですか?」


「ようやく回復して、買い出しに行くと出て行ってから暫く経つのですが……」


「そうですか」


糸目をより細くして道満は笑った。


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