第76章 違えし縁
炭治郎目掛けて再び、腕を振り上げる無惨に気付き、煉獄が矢面に立ちはだかる。
「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎!!」
ただ、煉獄の使う炎の呼吸は攻めに特化した型が多い。
防御に回るとすれば、あともう1人は防波堤が欲しいところである。
近くに誰か……
「義勇さん!!鬼舞辻です!!」
「それ以上前に出るな。白藤!!」
「斬込みは任せろォ!!風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ!!」
不死川の繰り出す突風が無惨の腕を引き千切り、吹き飛ばす。
まるで鎌鼬のような鋭さだ。
冨岡、不死川が現れたのは煉獄と炭治郎とは対角の方向。
その後方から上弦の壱と戦っていた、時透、悲鳴嶼がこちらへ向かって来ている。
柱が増えれば、戦い方も変わる。
鬼殺隊としては有利に動ける様になる筈だ。