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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第76章 違えし縁


「無駄なあがきだ……」



無惨の腕から伸びる鞭のような触手が二人の攻撃を防ぐ。

が……



この、攻撃は……

肉が、傷が、灼ける様に熱い……

かつての無惨の記憶が蘇る。




始まりの呼吸の剣士。

唯一、無惨を退けることのできた最強の剣士の幻影と、炭治郎の体捌きが重なる。

シャラシャラと鳴る、忌々しいあの耳飾り。



やはり、此奴は先に片付けなくてはならない。

竈門炭治郎。

いちいち、癪に障る。

赫灼の髪に瞳。

私が忌み嫌う色だ。



陽の光に肌が灼かれる痛みも。

床から起き上がれないあの日々も。

あの色に灼かれて消え失せる。

全て、灰に、塵になる。

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