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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 向かう白、揺蕩う藤色


「御館様!」


「槇、寿郎……」


先程の爆発で、御館様、ひなき様とにちか様が危うい状態である。


「あまね、は……?」

「あまね様は……今は、眠っておられます……」


見るも無惨な有様だった。



あまね様はそばに居た、娘二人を庇ったのだろう。

髪も着物も焼けて、皮膚も爛れていた。



「相変わらず、嘘が下手だね。槇寿郎……」



まったく、貴方はどうしてこんなにも、聡いのだ。

気づかない方が、いい事だってあるだろうに……



「あまね様は、一足早く、身罷られました」


俺の声は、みっともないくらいに震えているのに。


「………そうか」


あなたは静かに、ゆっくりと呼吸するように頷いて……


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