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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


「………」

炭治郎は答えない。

俺の声、届いてないの?

善逸が呆然としている最中。


「白藤さん。ありがとうございます。大分回復しました」

「ですが、珠世さん…」

「白藤さん。この薬を炭治郎君に……」

「コレは?」

「『鬼を人間に戻すための薬』です。禰󠄀豆子さんの血を元にして、作り出しました。本当は貴方の分にと思っていたのですが……」

「私の分は必要ありません……」


今はとにかく、炭治郎が誰かを殺す前に、正気に戻さなくては……

「珠世様……」

「愈史郎君!」

鳴女が蘆屋道満に変わった際に、愈史郎は瓦礫の下になっていたらしく、今ようやく再生してきたのだろう。


「あの鬼が鬼舞辻無惨ですか?」

「いいえ、あそこに立っている鬼は『炭治郎君』です」

「アレが、炭治郎……?」

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