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鬼滅の刃R18 藤の花嫁(冨岡夢)

第71章 向かう白、揺蕩う藤色


っ、彼女の前で、倒れる訳にはいかない。



「おい、鬼狩り!」



別の通路から出てきた少年が伊黒と甘露寺を呼び止めた。



「誰だ、貴様は……」

「俺は愈史郎。珠世様から頼まれてここへ来た。俺の目を貸してやる!だから俺をこの城を動かしている鬼の元へ連れて行け!」

「え?何、貴方……」



見た目まだ子供なのに、何だかとっても偉そうだわ!



「急に出てきた小童如きの戯言に付き合う謂(い)われはない!!」



はっきり断わる伊黒さん、男らしくて素敵!!

きゅんきゅんしちゃう!!



「五月蝿い!!お前たちにだって勝算は無いんだろ!四の五の言わずに俺を案内しろ!!」



愈史郎の暴言を聞いて、甘露寺の長女としての矜恃が反応した。



「こらっ!!ダメよ、坊や!!いくら何でも横暴過ぎるわ!!伊黒さんに謝りなさい!!」

「黙れ、牛女!!」

「牛女ですって!?」


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