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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


「目前の敵が居なくなった今、お前の欲しいモノは何だ?」

「俺の、欲しい者……」


炭治郎の中に浮かんだのは皆の笑顔。

その中で儚げに笑う白藤。

叶わない恋と知っている。

でも、夢でならと。

彼女を想い、触れたいと恋焦がれ。


「欲しい者が居るのだろう?私が力を貸してやろう……」

「…………」


そう、力だ。

今よりも力があれば、彼女を護れる。

彼女の隣に並べる。


「誇っていいぞ、炭治郎。お前には『才』がある」


『鬼』という名の、『魔』に堕ちる才が。


「さあ、言ってみろ。お前の望みを。さすれば言霊が力を与え、その望みが叶う」

「俺は、力が欲しい。白藤さんを守れるくらい、強くなりたい。」


「叶えてやろう。お前に強さを与える……」


道満が炭治郎の額に刀印を当てる。


「喜べ。今からお前が新たな『鬼の王』だ」

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