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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


「他の皆は何処だ!?」

「そう騒ぐな。ここは私が作り上げた結界だ。私が術を解かない限り外には出られない」

「何のつもりだ……」


炭治郎が刀を構えるも、道満から戦う意思は感じられない。


「分からないのか?私はたった今、無惨という名の最強の駒を無くしてしまったんだ」

「何が言いたい……」


油断出来ない相手だ。

この男の言葉に惑わされてはいけない。


「私は最強になりたい。だから『最凶』を作り出す必要があるのだ……」


何だ……?


この男の底知れない不気味さは。

無惨よりも濃くて重い、血の匂い。


「『竈門炭治郎』お前のような純粋な者はそう居ない。お前は今目標を見失っているだろう?家族を殺し、妹を苦しめてきた無惨が居なくなった今、お前は何を望む?」


俺の、望み?

確かに。

先程、頸を斬られた無惨は灰になった。

でも、本当にいなくなったのだろうか?

実は周囲に溶け込んでいるだけで、今も誰かを狙っているのかもしれない。

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