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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第74章 誰がために…


「白藤」

「宇髄様?」

「お前と鬼舞辻、あとそこの蘆屋道満だったか?どんな因縁かは知らねえが、お前にとっての敵はどっちだ?」

宇髄の言っている言葉の意図するところは、白藤の言質にかかっているということだ。

「私にとっての敵は鬼舞辻無惨に非(あら)ず。蘆屋道満、稀代の陰陽師の二柱と謳われたあの男です」

「二柱?」

炭治郎がその言葉に引っ掛かりを覚えて反芻(はんすう)した。

「平安時代の陰陽師といやぁ、安倍晴明だろ?」

「その名を出すな………」

先程までとは比べ物にならないほど、ドスの効いた
声と鋭い視線に並々ならぬ執着を感じる。

「安倍晴明は当代随一と言われた陰陽師です。その名声は京の都のみならず、はるか西方の菅生の郷にも……」

「違う!菅生の郷の陰陽師は私と同じ六芒星の籠目を使う!あの化け狐の名のついた五芒星など……我らの足元にすら及ばない……」

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