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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第74章 誰がために…


「義勇、さん?」

道満の腕から白藤を取り返し、飛び退る。

冨岡の見事な立ち回りに宇髄すら感心した程である。

助け出された白藤だが、冨岡から漂う異質さに戸惑ってしまう。



普段の彼とは違う。

無機質な。

人でなくなったのではないかと思うほどに……



「白藤。前に出るな」


心に刺さるようなその言葉に。

先程、道満に捕まったからだと思った白藤は一瞬言葉に詰まり、謝罪を口にした。


「ーーすみません……」


やはり、私が前に出ては足手まといに……


「違う。……間合いに居らては、俺は、お前まで傷付けてしまう……」

「………義…勇さ///」


「おー、おー、仲がいいのは結構だが、そういうのは終わってからのがいいと思うぜ?」

宇髄の台詞にハッとする白藤。


「……」

何か言いたそうな表情のまま冨岡が踵(きびす)を返す。

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