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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第74章 誰がために…




彼女は俺にとって、大切な存在だ。


根無し草のように、ただその日をやり過ごすだけの日々を送っていた俺に……



蔦子姉さんを守れなかった俺に。

共に戦っていた親友でさえ守れなかった俺に。



希望(ひかり)をくれた。


生きる理由をくれた。



これから先の未来も、共に在りたいと願う程に。

想いも身体も溶け合う様に。



だから、彼女を護る。

俺が今、持ちうる全ての力で。



「ーーー」



ーー心を鎮(しずめ)ろ。


荒波を立てず、凪の上に立つようにーー




ザシュッ。



突如、道満の腕から血飛沫が上がる。



何だ?


気配が感じられなかった。


何故、斬られた?


何処からの斬撃だった?



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