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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第74章 誰がために…


「蘆屋、道……満……?」

何だ?

こんな男は知らぬ筈。

だが、何故こんなにも既視感があるのだろう。

無惨は自身と同じ顔の男を眺め、観察する。

男の仕草、雰囲気、独特な存在感。

「何を放けている。鬼舞辻無惨。貴様は鬼の始祖だろう。人間相手に遅れをとるな」

この男に指示される謂れは無い。

己こそが鬼の始祖。

鬼舞辻無惨なのだから。

「その者の言葉を聞いてはなりません!」

焦る白藤に道満が声をかける。

「相変わらず、小賢しい娘だな。白藤。また一から教育し直してやろうか……」

いつの間にこちらに来た!?

明らかに人の範疇(はんちゅう)を超えた動きに冨岡も狼狽(ろうばい)する。

背後を取られた事など、柱になってからは久しく無かったことだ。

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