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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第73章 弦音に捕らわれぬ事勿れ


それを、阻む者を私は許さない。

「産屋敷殿?」

ドス。

鈍い音がした後に、引き抜かれた刃によって血が吹き出した。

ブシャ。

「がっ、はっ……」

「白藤を返せ……」

何なのだ?

様子がおかしい。

正気の沙汰では無い。

おかしい。

だが、疑問は声にならない。

腹を斬られ、呼吸が上手くできない。

息をするだけで血が滴り落ちていく。

ポタ、ポタ。

「ふー、ふー」

薬師が息を調えようとしたその時。

再び、舞山が動いた。

彼は包丁に滴っていた薬師の血を舐めたのだ。

あぁ、コレだ。

私の『渇き』を満たすものは。

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