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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


水の中に意識が沈んでいくような感覚に囚われて。

俺は意識を手放した。

「ん………」

目覚めた俺は白藤を探そうと体を起こした。

はずだった。

ゴロン。

「痛っ……」

「………様!!」

「白藤?」

「頭に沢山草が付いていらっしゃいますよ?またいつもの場所で寝そべっていらしたのですか?」

いつもの場所?

白藤が言わんとしている場所の見当が付かず、返答に窮していると、そこに一人の剣士が現れた。

「白藤」

「巌勝様!!」

自分以外にも数人が巌勝と呼ばれた青年の近くに集まる。

稽古をつけて欲しい。

というのが、殆どだった。

「瀧上もどうだ?」

「瀧上?」

誰のことだ?

「頭でもぶつけられたのですか?瀧上様」

心配そうな白藤の顔を見て、冨岡は違和感に気づく。

そうだ。

巌勝はさっきの鬼の名だ。

であれば、俺は今……

瀧上という名の剣士という訳か。


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