• テキストサイズ

鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


不死川が黒死牟に狙いを定め、技を放とうとした。

「月の呼吸 捌ノ型 月龍輪尾」

ザンっ

「着物を裂かれた程度では……赤子でも死なぬ……」

「っ……化け物がァ……」

不死川が低く唸る。

水の包囲を抜けてくるとは。

不死川同様、悲鳴嶼、冨岡にも緊張が走る。

「どうやら伏兵が居たようだな……」

黒死牟の三対の双眸が冨岡へと向けられる。

柱としての実力は風と岩の方が上であろう。

だが、水は柔軟性のある呼吸。

この男も、一筋縄ではいかないか。

黒死牟が束の間、冨岡に視線を向けている中、玄弥は床に散らばっていた黒死牟の髪を手に入れていた。

これを喰えば、もっと力をつけられるはずだ。

玄弥は今度は躊躇(ためら)いなく、黒死牟の髪を飲み込んだ。

ドクン。

体が変化していくのが分かる。

右手に握りしめていた南蛮銃が、俺の手と一体化している。

さっき飲み込んだ刀と髪の影響か、南蛮銃には黒死牟の刀同様に目玉のような文様が浮き出ている。

「玄弥」

「時透様……」

「時透で構わないよ。玄弥。何とかして俺が黒死牟の動きを止めるから、その銃で俺ごと黒死牟を撃って……」

/ 1846ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp