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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


まずい。

白藤は焦っていた。

玄弥君の体では鬼に、黒死牟の細胞に取り込まれてしまうかもしれないと思ったからだ。

何か……

そうだ。

私しか例外が居ないのであれば。

私の血肉もまた例外のはずである。

「玄弥君!私の腕を噛み砕きなさい!」

「!?」

「自我が保てている内に、早く!!」

白藤の剣幕に押され、玄弥は一瞬怯んだ。

差し出された白く細い腕(かいな)。

鬼の肉であるはずのそれが、玄弥にはご馳走のように見えた。

ガブッ。

文字通り獣のように、玄弥は白藤の腕に噛み付いた。

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