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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


思い出した。

彼女は、あの時の……

彼女のことを俺はあの頃、白く儚い雪のようだと思っていた。

思い出して頂けた?

「巌勝、様?」

何故、鬼に……

「久しいな。白藤。まだ鬼狩りに奉仕しているのか?」

「…………はい。あの頃から私は変わっておりません」

「そうか」

「鬼狩りが鬼になるなんざ、論外だろォが!!」

ギィン!!

鍔(つば)迫り合いになるも、やはり数百年を越えた鬼。

長くは持たない。

だが、今は白藤に意識が向いているようだ。

この隙に攻撃を畳み掛けて、倒すしか、勝機は無いだろう。

大方の柱は不死川の考えと同じようで、黒死牟に攻撃を繰り出していく。

「霞の呼吸 参ノ型 霞散の飛沫!!」

「岩の呼吸 伍ノ型 瓦輪刑部!!」

動かないのは冨岡だけ。

何してやがる、あの野郎……

冨岡は戦いの最中とはいえ、思考の渦に囚われていた。

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