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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


「このままでは時透様が……」

白藤の不安を感じてか、不死川が彼女の手を握る。

「あァ、分かってらァ。まずは悲鳴嶼さんに注意を逸らして貰うぜ」

不死川が悲鳴嶼に視線を送る。

「あい、分かった」

悲鳴嶼も腰を上げる。

「俺の風で勢いを削ぐ。冨岡ァ、守りは任せるぞォ?」

不死川が白藤から手を離す。

「承知した」

柱の三人が日輪刀を構える。

白藤は頷き、玄弥と共に下がる。

「白藤さん」

「玄弥君。貴方の出番はまだ先です。今は私と下がって下さい」

「でも、俺も……」

「気持ちは分かります。ですが、あの三人の間で動けば今の貴方では切り刻まれてしまいますよ?」

「っ……」

何も言い返せない。

柱に比べれば俺の力など……

玄弥が力量差に落ち込むのを察して、白藤が彼の手を掴む。

「だから、少しの間だけ。私のことを守って下さい、玄弥君」

「……白藤さん…」

「恥ずかしながら、私が一番弱いのです。だからお願いします」

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