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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


「そうか……」

「取り敢えず様子見だァ。ヤバかったら助けに入りゃ良いだろォ?」

「あぁ……」

不死川と冨岡の言葉に納得しつつも焦燥が拭えない白藤である。

巌勝様……

名を呼べない。

分かっているのだ。

以前の彼とは違うことを。

身に纏う気配から変わってしまった。

白藤の視線に気付いてか、巌勝がこちらに目を向けるが、直ぐに逸らされてしまう。

何故、堕ちてしまったのだろう。

あの方は、何に絶望したのだろう。

私には分からない。

当時でも、今でさえも。

貴方の心の内を読み解くことが出来ない。

白藤が何故これほど危惧しているのかは分からずも、不死川は明らかに様子の違う白藤のことを案じていた。

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