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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第72章 邂逅、別離


「鬼の気配……」

気配を辿り、悲鳴嶼が合流した。

「悲鳴嶼さん!」

「時透か」

「時透……?」

上弦の鬼が呟いた。

「『継国』の名は途絶えたのか?」

「『継国』?何の話だ……?」

時透が怪訝な表情を浮かべる。

「『継国』の名を何故鬼が知っているのですか?」

「藤姫……」

「白藤さん」

冨岡を置いて前に出るつもりは無かったが、この鬼のことが気がかりでならなかった。

「何故、貴方がその羽織を着ているのですか……」

その羽織を私は知っている。

あの人に渡した。

もう、会えないはずの人。

「貴方は……」

声が震える。

嘘だ。

信じたくない。

でも、あの人に違いない。

「小娘。お前は鬼でありながら鬼殺隊に与するのか?」

あぁ、この声を知っている。

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