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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 残荷、陽炎


道場主の息子は素流道場への関わりを今後一切中止されるも、恋雪への想いは募るばかりだったようで。

誰かが彼に吹聴したのだ。

井戸に毒を入れろと。

どうせ叶わぬ恋ならばと。

道場主の息子はその言葉通りに素流道場の井戸に毒を入れた。

それを知らず、恋雪と父親は水を飲んで毒が体に回った。

不在だった狛治だけを除いて。

恋雪は倒れ、狛治の助けを待つ以外なかった。

意識の朦朧とする中、狛治が自分を連れて走っているのが分かった。

行き先がどこなのか。

何故走っているのか。

恋雪は懸命に駆ける狛治の顔を眺めた。

この人と添い遂げたかった、と。

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