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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第71章 残荷、陽炎


彼は誠実だった。

恋雪の苦手意識も徐々に消えた。

それどころか、彼に惹かれていくようになった。

恋雪はいつしか狛治に想いを寄せるようになった。

父親を亡くしたということもあってか、狛治は少々表情の機微が小さかったが、恋雪は気にしなかった。

父親に狛治が好きだと告げた時、俺もだと共感されたのが嬉しかった。

その頃から少しずつ隣の道場からの嫌がらせが始まった。

恋雪は不穏を感じながらも、狛治の傍を離れなかった。

少しして、隣の道場主の息子が、狛治に試合を申し込んだ。

結果は狛治の勝ち。

文句の付けようのないくらい、流麗な動きで、狛治の蹴りが彼の腕を薙ぎ払ったからだった。

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